2012年5月6日日曜日

旧Tsunagateau(ツナガットー)と「できるコトリ」のお話

みなさん、楽しいGWをお過ごしでしたか。日本国内全ての原発が停止しましたね。

5月12日のチャリティーコンサートで、ツナガットーはオリジナルのTシャツの販売をします。ベースのTシャツはとてもシンプルで、生成り色の生地に、ツナガットーのイラストのみ配置しています。こだわったのは、形です。普通の半袖、長袖、子ども用3サイズ、女性用のきれいなラインのもの。オーガニックコットンの生地を使ったものもあります。ツナガットーのサポーターとして活躍してくださっている、美人でおしゃれなママ、理江ちゃんが全て手配してくれました。本当にありがとう♪

コンサートの演奏終了後、Tシャツを購入してくださった方のために、ちょっとしたワークショップを企画しています。「できるコトリ」の消しゴムはんこを、布用インクでTシャツの好きな箇所にスタンプしてアイロンをあて、オリジナルのTシャツを完成させます♪ 袖口の辺りにスタンプしても、とてもかわいいと思います^^


ここで少し、旧Tsunagateau(ツナガットー)と、「できるコトリ」のお話をします。
          
 


東日本大震災が起こった直後、被災者支援を継続させるためにできることを、と考えた結果、手作りの焼き菓子を販売して、その売上を、被災地で活動している団体を通じて被災された方々の支援に充てる、という小さなプロジェクトを始めました。デザイナーの友人、荒金祐子さんに、お菓子のパッケージに貼るステッカーのデザインをお願いしました。何か素敵なネーミングも考えたいんだけど、全然思い浮かばなくて・・と祐子さんに相談したところ、いくつかのイラストの案と、以前彼女が外国人の友達と一緒に一日中、おしゃべりしながら連想してつくりだしたという造語を消しゴムはんこでスタンプしたカードとを持って、会いに来てくれました。その造語は、"hugravity(hug:抱きしめる+gravity:引力"で、祐子さんがその造語のイメージを漢字風の文字として表したものでした。私は、アーティストの人がすることはなんておもしろいんだろう、とひたすら感心しながら、その話を聞きました^^

彼女のその話がインスピレーションの源になりました。その日見せてもらったいくつかのイラスト案の中に、「できるコトリ」というかわいらしい小鳥のイラストがありました。それはきっと、できることを探して、小さなことでも地道に続けていく、そんな健気な小鳥ちゃんなんだ、と私は思いました。それから、ツナガットーの、あのたくさんの手、手に何かを持って差し出されている中央にピンクの一輪の花があるイラストの元になった絵がありました。私はその二つがとても気に入って、"hugravity"のワークのように、「できるコトリ」から連想ゲームをしてみよう、と思いました。その過程でどんな言葉が出てきたか、今となってははっきり思い出せませんが、たしか、できるコトリが種を運んでそこから芽が出て根を張って・・というような連想をしたと思います。



そして最終的に辿りついたのが、”つなgateau”だったのです。それを祐子さんが、あのイラストと併せて、"Tsunagateau(ツナガットー)" と表現してくれました。博多弁で「繋がっている」の意味の「繋がっとう」と、フランス語で菓子を意味する"gateau"を組み合わせた造語です。

お菓子のツナガットーは、今年の1月まで続けて、取り組みを終了しました。ツナガットーのお菓子をたくさん召し上がってくださった方々に、レシピ本を作ります、と約束しました。どうせなら素敵な手作りの本にしよう、と思って、祐子さんに、本の表紙のデザインをお願いしました。そこに、是非「できるコトリ」を登場させてほしい、とリクエストしました。

そしてつい数日前、お仕事をいったん辞めて放浪の旅に出た祐子さんから、そのデザインが届きました!                


なんて想いの詰まった素敵な手仕事なんだろう、と、感激しました(T_T)

こんな小さなことでも、被災された方の力になりますように、と想いを込めて、お菓子を焼き続けた日々のことを、思い返しました。今年の1月までに販売したお菓子の数は、2千袋ほどになりましたが、その途中何度も迷ったことがあります。それは、子育てとのバランスについてです。自分の子育てがこれでいいのかと、常に自問自答しながら、答えが出ない時期が続き、活動はやめてしまった方がいいか、と悩んだこともありました。後半は週1回まとめて焼くペースで落ち着き、結局のところ、東日本大震災で被災した方々を支える為の活動であれば、ちょっと無理してできるなら、しよう、と思うようになりました。それは今も同じです。震災発生当時、長女は2歳でした。おままごとの中に、「地震で困っている人たちのためのクッキー」というのがよく出てきました。娘は私の真似をして、おままごとで、ツナガットーのクッキーを焼いていました。それを地震が起きた場所に持っていって振舞う、という想定のようでした。病気で両親を亡くして孤児となったザンビアの男の子の写真を見て、娘は、「カレンちゃんが助けてあげるんだ。」と言いました。「カレンちゃん、どうやって助けてあげるの?」と聞くと、「心配してるよ、って言いに行くの。」と答えました。それを、娘が理解してくれている、と捉えるのは都合が良すぎるかもしれませんが(笑)、でもきっと、娘たちに理解できる言葉を使って共有することで、彼女たちなりに、何か掴み取ってくれているだろう、と前向きに考えるようになりました。
目を話した隙につまみ食いしている次女(昨年9月撮影)


 


あの一年弱の間に本当にいろいろ考えて、想いを込めて地道に焼き続けたツナガットーのお菓子、祐子さんの手仕事に全て表現されている気がして、感激しました。そして、そこに同封されていたのが、「できるコトリ」の消しゴムはんこだったのです♪

12日はコンサートの演奏終了後、その「できるコトリ」をツナガットーのTシャツにスタンプして、オリジナルTシャツを作ります^^ 子どもたちも楽しんでくれるかな♪

どうぞお楽しみに!

<ひとさしゆび・つやこ>




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